こんにちは、磯部恵美です。
化粧品を使う時に、香りが苦手で使えなかったとか、香りが苦手で選択肢が狭まってしまうようなことはないでしょうか。
この仕事をし始めて、そのようなご相談は多く頂いています。
化粧品と香りは、切っても切れないもの。
苦手な香りがある時、化粧品とどう付き合っていけばいいのか、わたしなりの考えを書いてみます^ ^
・なぜ化粧品に香りがついている?
・香りと嗅覚の関係
・苦手な香りの対処法
なぜ化粧品に香りがついている?
わたしはその昔、ナチュラル志向で手作りコスメや手作り石けんにハマっていた時期があります。
手作りをしたことがある人はわかると思うのですが、そもそもの原料に香りがついている、ということがあります。
精油を抽出する時にできる、ローズウォーターやラベンダーウォーターなどを化粧水のベースにしたりとか。
植物の持っているいろんな効果を狙って、精油そのものを化粧品に混ぜることもあります。
最先端科学に基づいて作られる化粧品も、みなさんが思っている以上に、ほとんどの成分は植物由来です。
安定性を高めたり、効果性を高めたりして、形を変えてしまった結果、よくわからない横文字の成分名になってしまいますが、多くのものの原料を辿れば、植物です。
〇〇エキスなど、植物からの抽出成分をそのまま使っているケースももちろんあります。
そうなった時に、原料そのものにそもそも香りが残っていることも、あるのではないかと思います。
そこに、より商品のイメージに近い香り付けをしていくのではないかなと。
どんな商品にも必ずコンセプトがあって、使った時に癒されるとか、優雅な気分になるとか、気分が上がるとか、何か目的があって香りは付けられます。
香りと嗅覚の関係
とはいえ、どんなに癒される香りだと言われても、苦手な香りで癒される気持ちにはならないですよね。
少し専門的な香りの話をします。
嗅覚は、五感の中でも一番原始的な感覚と言われています。
香りは脳の感情や気分、欲、記憶や自律神経と同じ部分で知覚されるため、においによってそれらをコントロールすることもできてしまいます。
だからこそ、この香り嫌だな!いう感情も、結構強く出てしまう。
ただ、ものすごく優秀な感覚で、ふと街中で元彼と同じ香水を嗅げば、一気に当時の記憶や感情が出てきてしまったり(良いのか悪いのかw)
例えば眠れないときはラベンダーの精油が良いというのは有名ですが、わたしはラベンダーがあまり得意ではなく、眠れない時に仕方なく枕元で香らせたところ、くさいなーと思いながらも眠りについたり。
気分がすぐれない時に、柑橘系の香りを嗅ぐとスッキリしたり、香りって瞬間的にダイレクトに働きかけてくれる、すごいものなのです。
ただ、嗅覚にはある特徴があります。
同じ匂いを長時間、鮮明に感じ続けることができません。
香水選びなんかをしている時に経験があるかと思いますが、あれこれ嗅いでいると、あまり香りを感じなくなるという現象。
脳が「その匂いもうわかったからいいよ」と香りの情報を受取拒否するんだそう。
もうひとつは、香りそのものに慣れてくる「マスキング効果」というもの。
香水を付けている人が、自分では香りの感知ができなくなって、どんどん香水が強くなっちゃう、あれ(笑)
そう、嗅覚は五感の中でも一番「慣れ」やすい感覚だと言われているのです。
苦手な香りの対処法
以前、わたしがとてもナチュラル志向に偏っていた頃……
デパートのコスメコーナーの香りがとても苦手で、鼻の奥は痛くなるし、頭痛はするしで、どうしても通らなければならない時は、息を止めて走り抜けていました。
それまでは、LUSHがすごく好きで、あんなに香りの強いものを使っていたのにです(笑)
これにはひとつ原因があります。
「自然じゃないものって毒だよ」と、教え込まれていたから。
だから、あの香りは毒だ!と思っていたから、前は平気だったにも関わらず、急に苦手になってしまったんですね(笑)
なので、もし当時のわたしのように、香りが強いものや、自然っぽいものじゃないやつは毒だ!と思っているとしたら、ここの考えから変えていく必要があります。
毒ではありません(笑)
あとは、もっと昔にデパコスで(ディオールとかだったかな)カウンターで試したら大丈夫だったのに、買って使ったらめちゃくちゃ臭かった!という化粧品がありました。
ローズ系だったので、本当に鼻が痛くなるし、頭も痛くなるしで。
香りが苦手なものって、鼻の奥にいつまでも匂いが残って、なんなら口の中が渋く?苦く?なるし、ものすごーく不快なんですが。
高かったから、意地でも使い続けました(笑)
そうすると、1週間くらいで不快さは無くなり、2週間くらいではもう、いい香りだなと思えるようになり。
慣れるもんだなと(笑)
最近の話では、実はわたしはメモリーオイルの香りが好きではありません。
今でも……ものによっては好きではない。(でも慣れた)
香らせると、これまた鼻は痛いし口の中は苦くなるしで、けっこう大変なんですが、それでも使います。
それは、好き嫌いよりも、それを使った「結果」が欲しいと思っているから。
香りとの付き合い方で、最終的な結論の出し方はここかなと。
苦手な気持ちと欲しい結果を天秤にかけて、どっちを優先するかだと思います。
どっちを優先するのが正しいとかではなく、自分はどっちが大切なのか、ですね^ ^
化粧品においては、香りの問題を乗り越えると、とにかく選択肢は格段に増えます!
キレイなお肌を目指したい、となった時に香りの問題にぶつかってしまったら、それを避ける方法もありますが「乗り越える」という選択肢もあるということを、知っておいてもらえたらなと思います。
それでは。
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